脳振盪と併せて知っておきたい頭頚部顔面外傷❽「眼窩底骨折」
今回は、「眼窩底骨折:がんかていこっせつ」について説明します。
脳振盪は顔面へ衝撃が加わった際も起こりえます。そして、顔面への衝撃は、もちろん顔面自体の傷害にもつながります。この投稿では、眼窩底骨折の原因や症状、対処法、診断法、注意点などについて解説したいと思います。
※私は医師ではありませんが、頭のケガの一つとして知っておくことが重要だと感じ、発信しています。
【眼窩底骨折とは?】
眼窩底骨折は、目の周りの骨である眼窩(がんか)の底部分が骨折する状態です。目の下側にあたる部分で外的な衝撃や打撃が原因で発生します。
【主な原因】
● スポーツによる衝撃(ボクシング、ラグビー、サッカーなど)
● 事故による顔面への打撃高速で動く物体(ボール、肘、膝など)との衝突が多い
【注意点】
● 眼窩底骨折は眼球の損傷や視力障害を引き起こす可能性があるため、適切な対応が必要
● 骨折後の視覚的症状が重要な兆候となる
【症状】
● 目の周囲の腫れや痛み
● 視力の低下や視野の欠損
● 複視(二重に見える)
●目の位置が変わった
●眼球が動きにくい
●眼瞼下垂(まぶたが下がる)
●出血(目や鼻からの出血)
【眼窩底骨折が疑われる所見】
● 目の周りの圧痛や腫れ
● 眼球運動の制限(目が動かしにくい)
● 眼球陥没(目が引っ込んで見える)
● 視覚障害(視力の低下や二重視など)
【スポーツ現場での対処法】
● 急性の外的衝撃を受けた場合、即座に冷却を行い、安静を保つ
● 出血があれば圧迫止血を行い、眼球を守るために衝撃を避けることが重要
【診断法】
● CTスキャン(コンピュータ断層撮影)で骨折の範囲や重症度を確認
●眼球の状態を評価するため、眼科的な検査(眼底検査、視力検査)を実施
●X線検査で骨折部位を確認することもあるが、CTが主に使用される
【治療法】
● 軽度の骨折では保存療法(休息、冷却、痛み止め)で対応
● 重度の場合は、手術による修復が必要となることも
● 眼球や視力に影響が出ている場合は、眼科医による処置が重要
● 眼球運動の機能の回復にはリハビリテーションが必要
【脳振盪との関連】
顔面、特に目および目の周りへ衝撃を受けた際、脳振盪を疑うことも大事ですが、眼窩底骨折のような傷害も、見た目では判断しにくいので、必ず確認するようにしましょう。複視、物が二重に見える場合は要注意です
【予防法】
● 頭部や顔面への衝撃を避けるためにゴーグルなどの適切な防具を使用する
【まとめ】
眼窩底骨折が起こっている場合、適切な処置が必要になります。顔面への衝撃で脳振盪と決めつけず、症状や所見を確認して、適切に対処できるように確認しておいてください。
いつも投稿を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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